ザマ見ろ、人間理屈じゃ動かねえんだ。
男が女に惚れるのに 歳なんかあるかい。
しょぼたれるなよ。元気出せ、元気。
おてんとうさまは、見ているぜ!
お前、それでいいのか。本当にそれでいいのか。
ああ生まれてきてよかったと思うことが、人間何べんかあるじゃない。そのために人間は生きてるんじゃないかな?。
日本の男は、そんなこと言わないよ。何も言わない、眼で言うよ。お前のことを愛してるよ。すると向こうも眼で答えるな。悪いけど、私あんたのこと嫌い。するとこっちも眼で答えるな。わかりました、いつまでもお幸せに。そのままくるっと背中を向けて、黙って去るな。それが日本の男のやり方よ。
何時までも茶づけ食っているんじゃないよ、口の中で、うんこになりますよ。
働くってのはな、博みたいに女房のため子供のために額に汗して、真黒な手して働く人達のことをいうんだよ。
寂しさなんてのはなぁ、歩いてるうちに風が吹き飛ばしてくれらぁ。
あの、何か困っていることがございませんか?どうぞ私に言ってください。大したことはできませんが、指の1本や2本、いいえ、腕や片足ぐれえでしたらなんてこたぁありません。どうぞ言ってください。
格好なんて悪くったっていいから、男の気持ちをちゃん伝えてほしいんだよ、女は。だいたい男と女の間っていうのは、どこかみっともないもんなんだ。後で考えてみると、顔から火が出るようなはずかしいことだってたくさんあるさ。でも愛するってことはそういうことなんだろ、きれいごとなんかじゃないんだろ。
大丈夫、そんな心配するこたあ、ありませんよ。男の子はね、親父と喧嘩して家を出るくらいでなきゃ、一人前とは言えません。
そうよ、仕事ってのはね、何しても、楽なものってのはないんだよ、うん。
大丈夫だよ、まだ若いんだし、これからいい事いっぱい待ってるよ、な。
ああいい女だなあと思う。その次には、話がしたいなあと思う。ね?その次にはもうちょっと長くそばにいたいなあと思う。そのうちこう、なんか気分が柔らかぁくなってさ、ああこの人を幸せにしたいなあと思う…。もうこの人のためだったら命なんかいらない、俺死んじゃってもいい、そう思う。それが恋というもんじゃないだろうか。
俺には、むずかしいことはよく分からねえけどね、あんた、幸せになってくれりゃいいと思ってるよ。
腹なんか空かない。美しい恋をしていれば、一ケ月ぐらい飯なんか食わなくたって平気だ。
青年。女にふられた時は、じっと耐えて、一言も口をきかず、黙って背中を見せて去っていくのが、男というものじゃないか?
労働者諸君、田舎の両親はお元気か。たまには手紙を書けよ。
例えば、日暮れ時、農家のあぜ道を一人で歩いていると考えてごらん。庭先にりんどうの花がこぼれるばかりに咲き乱れている農家の茶の間。灯りが明々とついて、父親と母親がいて、子供達がいて賑やかに夕飯を食べている。これが・・・これが本当の人間の生活というものじゃないかね、君。
今、自分がいる場所だけを見るんじゃなくて、三歩進んだ世界や、五歩下がった世界も見るってことだよ。そうすると、人生、どう生きていくかが見えるだろ。
思ってるだけで何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ。愛してるんだったら、態度で示せよ。
燃えるような恋をしろ。大声だして、のたうち回るような、恥ずかしくて死んじゃいたいような、恋をするんだよ。
俺のやせ細った死に顔を他人に見せたくない。骨にしてから世間に知らせてほしい。
たった一度のの人生をどうしてそう粗末にしちまったんだ。お前は何の為に生きてきたんだ。なに?てめえのことを棚に上げてる?当たり前じゃねえか。そうしなきゃこんなこと言えるか?
いいかあ、人間、額に汗して、油にまみれて、地道に暮らさなきゃいけねえ。そこに早く気が付かなきゃいけねえんだ。
それを言っちゃあ、おしまいよ!!
自分を醜いと知った人間は決してもう醜くねえって。
俺はな、学問つうもんがないから、上手い事は言えねえけれども、博がいつか俺にこう言ってくれたぞ、自分を醜いと知った人間は、決してもう、醜くねえって・・・。
やっぱり、真面目にね、コツコツコツコツやっていけば、いつか芽が出るんだから。
どうだい、旅は楽しかったかい。例えこれがつまんない話でも、面白いねぇと言って聞いてやらなきゃいけない。長旅をしてきた人は、優しく迎えてやらなきゃなぁ。
泣きな。いくらでも、気のすむまで泣いたらいいんだよ。
そりゃ好きな女と添いとげられれば、こんな幸せはないけどさ。しかしそうはいかないのが、世の中なんだよ。みんな我慢して暮らしてるんだから、男だって、女だって。
どこにいたって、愛がありゃあ、天国なんじゃないの?そういうもんだよ。
ほら、見な、あんな雲になりてえんだよ。